StarkExchangeとは

StarkExchangeとは何か?
StarkExchangeは、カウンターパーティーリスクとフロントランニング問題を迂回した上で、自身が管理しているウォレットからCEXの流動性の恩恵を得ることができる、StarkWare社の新しいプロダクトです。


イスラエルを拠点とするスタートアップStarkWareと0xの共同開発によって開発されているStarkDEXについてはこちらの記事で説明しています。今回はそのStarkWare社がStarkExchangeというプロダクトを発表しているため、こちらの記事で説明したいと思います。

StarkDEXについての記事はこちらからご覧ください。

[blogcard url=”https://atomic-temporary-106217043.wpcomstaging.com/starkdex/”%5D

StarkExchangeとは

CEX(中央集権型取引所)にはカウンターパーティーリスク(破綻による資金の凍結、紛失)、DEX(分散型取引所)には流動性の問題とガスコストの問題がありました。そして、DEXにおけるスケーリング問題とガスコストの問題を解決するために提案されたプロジェクトがStarkDEXでした。

今回のStarkExchangeは、CEX(中央集権型取引所)におけるカウンターパーティリスクを解決するために提案されました。

以下の表をご覧いただくと理解が深まります。

StarkWare

CEXにはその利便性と流動性の高さから多くのユーザーが資産を預けています。それは、資産の所有権を表す秘密鍵を自身で管理せず取引所を信用して管理を任せていることを意味します。この管理方法の問題によって国内でハッキング事件が発生したことは記憶に新しい出来事です。現状として、大事な資産を自身のウォレットで秘密鍵と共に管理しているユーザーでさえも、CEXの流動性の恩恵を受けるためには、売買時に資産をCEXに送る必要があり、一時的にカウンターパーティーリスクが発生します。

StarkExchangeは、自身が管理しているウォレットからCEXの流動性の恩恵を得ることができ、StarkWareはこれをSC(Self Cutodial)と呼んでいます。わざわざCEXに資産を送ることなしに好きな価格で売買を実現することができるというのは大きな変化です。

さらに、StarkExchangeを使用するとチェーン同士に互換性がなくてもCEXが取り扱っている仮想通貨同士であれば、カウンターパーティーリスクなしにトレードが実現してしまう点、DEXで問題視されているフロントランニング問題(攻撃者が被攻撃者のオーダーを先回りして自身のオーダーを処理させることで、被攻撃者を不利なレートで取引させる問題)に対する懸念がない点など大きなメリットがあります。

ここで1つの疑問が生まれます。

  • StarkExchangeがあればStarkDEXは不要なのでは?

結論を言うとStarkDEXは不要ではありません。これについてはCoinPicks Labにて解説したいと思います。

メールアドレスで無料レポートを受け取る

Join Lab Now

StarkExchangeの仕組み

StarkExchangeを利用した取引の仕組みについて以下で説明します。

  1. Aliceは、StarkExchangeを使用してETH / USD注文を行います(USDでETHを購入)。
  2. CEXは、USDをUSDCに変換して、ETH / USDCという取引ペアを発生させます(CEXがUSDCを持っていると仮定します)。
  3. Bobは、自身のウォレットからETH / USDCに対する取引を利用することができます。

このようにCEXは、ユーザーの資産を管理するコストやリスクなしに仲介役として流動性を提供することができます。そして、CEXは法定通貨との関連性が高いため、今後そのハブとして機能することでSC(Self Cutodial)に大きな流動性をもたらすとStarkWareは述べています。

StarkWareが想像するCEXの将来の役割として以下であると述べています。

  • マーケティングと顧客獲得
  • KYC / AMLサービス
  • カストディとSC取引で共有される流動性
  • MakerとTakerのマッチング

StarkWare

今後トークンエコノミーによる経済圏が主流となった場合、既存のCEXは淘汰と統合が進むのではないかと考えています。生き残るためには、既存のバイアスを壊し、現在獲得している流動性を糧に市場で新たなポジョン取りをしていく必要があると感じます。

Reference

StarkDEXとは?

StarkDEXとは何か?
StarkWare社は、ZK-STARKというアプリケーションを開発しており、スケーラビリティの問題解決を主としています。ZK-STARKを用いてDEX(分散型取引所)が処理できるトランザクションを拡大しようとする思想のもとStarkDEXは誕生しました。


StarkDEXとは?

“StarkDEX”は、イスラエルを拠点とするスタートアップStarkWareと0xの共同開発によって発表されました。2019年6月13日には、Ethereumのテストネット上でStarkDEXアルファ版をリリースしています。StarkWare社は、ZK-STARKというアプリケーションを開発しており、スケーラビリティの問題解決を主としています。ZK-STARKを用いてDEX(分散型取引所)が処理できるトランザクションを拡大しようとする思想のもとStarkDEXは誕生しました。

実際、DEXはCEX(中央集権型取引所)のカウンターパーティーリスク(破綻による資金の凍結、紛失)がない分、安全性は評価されているものの、流動性が低いという(売買したい時に希望の注文が約定しない)大きな課題を抱えていました。DEXの取引量で73.6%のシェアをもつIDEXでさえ、Binanceの1%以下の取引量しかありません。この取引量の低さの原因となっているのが、DEXにおける処理性能とガスコストによるユーザー負担の大きさだと言えます。その取引量を引き上げるためにStarkDEXというプロジェクトが立ち上がったと考えると、すごく面白いことなんだと感じていただけるのではないでしょうか?

DEXWATCH

StarkDEXは、処理性能とガスコストによるユーザー負担を解決するのですが、2019年3月22日のツイートで1ブロックあたり8,000トランザクションの処理が可能な証明と、1取引あたりのコストが1000ガス未満で秒間550トランザクションの処理ができることを発表しています。ちなみにEthereumでは、100,000〜200,000ガスで秒間3トランザクションの処理をしていることから考えると、StarkDEXはかなりスケーラブルであることがわかります。ZK-STARKの採用はライトニングネットワークなどのレイヤー2ソリューションに対する有効性も証明されているようです。

StarkDEXを使用した実際の処理方法について説明します。

StarkDEXには、証明者(Prover)と検証者(Verifiler)が存在しており、証明者はオフチェーン上で各トランザクションの署名、およびトランザクションの有効性を確認します。その証明の正当性を検証者が検証することで、検証者は証明の正当性を検証した後にマークルルートのみをオンチェーンコントラクトに送信することで取引が記録されます。

今回の記事では、StarkDEXとは何かについて執筆しました。

現状として多くの取引の中心は、CEX(中央集権型取引所)となっており、DEX(分散型取引所)に対する認知度はそれ程高いとは言えません。StarkDEXによって処理性能の向上及びガスコストの削減ができたとしても、DEXを使用するユーザーがCEXを上回るようなことはないと感じています。なぜなら、一般ユーザーにとって仮想通貨の所有権を表す秘密鍵の管理を自己責任で行う必要があるというのは、想像以上に大きな負担であり、カウンターパーティーリスクによる資産の凍結、紛失などのリスクをかなり低く見積もっているように思えます。

今後DEXが普及していくためには、この課題の解決も必要不可欠だと感じています。

StarkExchangeについてはこちらからご覧ください。

[blogcard url=”https://atomic-temporary-106217043.wpcomstaging.com/starkexchange/”%5D

Reference