下落相場が続く中で非常に良いパフォーマンスを出してる仮想通貨担保型のステーブルコイン「DAI」について総まとめ記事が出ていたので、筆者が復習も兼ねてインプットした要約を掲載していきます。
そして最後にはDAIとMKRの有用性についても考察したいと思います。
全文をご覧になりたい方は下記URLをご覧ください。
MakerDAOの要約
Daiは、仮想通貨担保型のステーブルコイン。価値をETHに担保することで価格安定化を測る。価格は1DAI = 1USD。MKRトークンはDAIを支えるユーティリティ&ガバナンストークン。
2018年11月24日執筆時点での価格は、DAI = 113円、MKR = 42,957円となっています。
スマートコントラクトによって担保資産をロックする「CDP」
DAIを発行するために、担保資産(ETH)をCDP( Collat eralized Debt Position)と呼ばれるスマートコントラクトの作成が必要になります。DAIを理解するためには、専門用語が多く出てきますがなるべく伝わりやすい言葉を選択していきたいと思います。
上記で担保資産をETHと記述しましたが、正確には担保専用のトークンとしてETHをPETHとしてラッピング(変換)する必要があります。担保資産としてのトークンはPETHのみでのスタートでしたが、2018年4月頃にOmiseGoとの提携でOMGの担保によるDAIが発行を進めていくことを発表しています。担保資産を増やすことで、DAIの供給量を増やし価格安定性に寄与します。
Auto Liquidation(担保資産下落時の自動清算のメカニズム)
担保されているトークンの下落率はあらかじめ定められており、それを下回った場合には、担保資産は自動的に売却されます。
これはdecentralized(分散的)なステーブルコインを1USDとしての価値を維持するために、DAI発行量は担保資産として預けられたPETHの2/3(約66%)となっています。仮想通貨のボラティリティの激しさを考量して決められた発行量ですが、PETHの価格が規定値を下回った場合に、1USDの価値を維持することができなくなることから、PETHのロスカット(市場売却)がCDPによって自動的に執行されます。
ロスカットされたPETHは割引されてDAIで購入することができ、購入者はETHで受け取ります。そして、購入に使用されたDAIはburn(焼却)されることで、市場のDAIの枚数が減ることで価格の維持を目的としています。
ここの仕組みは非常にややこしいが価格維持を形成している仕組みとしてかなり重要です。decentralized(分散的)な仕組みを維持するために仮想通貨担保型の選択になり、1USDとしての価値を維持するためにETHを担保としているわけですから複雑になって当然ですね。
この仕組みをSingle-Collateralと言います。しかし、この仕組みはまもなく終了しMulti-collateralに移行するとのことです。
Multi-collateralでは、1USDの価値を維持するために2種類のオークションが市場で行われます。簡単に説明するとユーティリティトークンとしてのMKRを使用して、市場のDAIを購入&burn(焼却)することで、市場からDAIの供給量を減らす目的を持つ債務オークションとMERを担保としたDAI発行をシステムを販売して、集まったMERをburn(焼却)することでMKRの価値も維持する担保オークションが行われます。
システム停止機能「Global settlement」
DAIの価格が維持できなくなった際に、ホルダーを守るための仕組みをガバナンストークンとしてのMKRを使用して、ガバナンスで決められた価格を基にDAIをETHに変換できます。この仕組みが発動される際には、Multi-collateralも強制的に停止します。
以上簡単にMaker DAOの仕組みについてまとめました。
DAIの有用性
decentralized(分散的)なステーブルコインとして、現段階で確立したポジョンをとっており、今後トークンエコノミーやSTO(証券トークン)などの需要が増すにつれて、リスクを取りたくない機関投資家や資産家や、政府を信用できない市民や組織などの需要が高まります。
むしろ市場はその方向性に舵を切っており、その優位性としてdecentralizedというのは非常に大きいと感じます。
MKRの有用性
CDPの債務返済時には、MKRが必ず必要になるためCDPの需要とDAIの用途が増加するにつれてMKRの価格も上昇するでしょう。上述したように、DAIの需要は上昇する未来がある程度見えていることからMKR需要と価格も上昇する可能性が高いと感じます。
なおかつ、投資目的で売買できる取引所の多くはDEX(分散型取引所)が多く、一般ユーザーにはまだまだ敷居が高いと感じています。CEX(中央集権取引所)ですとGate.ioやHitBTC、OKExでの取引が可能です。
少し前にa16z(Andreessen Horowitz)社が大量にMKRの購入をしており、同機関はCoinbaseやSTO関連のSWARMにも投資しています。このことから、今後CoinbaseにDAIやMKRがリストされても違和感がありません。
Reference
<仕組み解説>Guidelines of MakerDAO&dai
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