OTC取引からみる仮想通貨の需要

OTC(相対)取引とは…

「店頭取引」「相対取引」とも呼ばれており、個人と業者間が注文を直接的に決済することを言います。仮想通貨界隈に関していえば、もう少し広い幅でも使用されており、合意の元で個人間同士が行う取引をOTC取引(*1)と呼んでいます。

つまり、ビットコインが欲しいAさんとビットコインが欲しいBさんがいます。通常であれば、証券会社や何らかの中央機関を通してAさんとBさんが取引を行います。OTC取引では、中央機関なしで取引が可能ということです。

一応公式の説明を載せておきます。

*1 OTC取引:証券会社や銀行などの金融機関等の店頭カウンター(counter)越し(over)に取引を行うことに由来し、具体的には、非上場株式の取引、公社債の取引、オーダーメイドのデリバティブ取引、外国為替証拠金取引、CFD取引などの相対売買で使われる用語。

 

各国のOTC取引需要

OTC取引の有名どころと言えば、「Localbitcoins」です。

同プラットフォームから各国のOTC需要を分析してみたいと思います。

その前にグローバルでの合計出来はこちらです。

日本を含む248ヶ国でサービスを展開しており、市場規模の拡大に伴いOTC需要も増加傾向であることがわかりますが、実際の需要を数字で見てみましょう。上記画像の出来高のピークは、2017年12月23日で約1億3千万ドルです。同日のCoinMarketCupでBTCの出来高をみると、約178億ドルです。CoinMarketCupには、Localbitcoinsの出来高はリストされていないので、単純にBTC出来高の約1%が、全く別需要として存在していることになります。

需要が増えてきてはいるものの、まだまだ実際の出来高は依然として低ボリュームと言えます。

日本

棒グラフの形は、基本的に全体像に近似するのがセオリーですが、日本の出来高は特異的なグラフになっており、不定期に大きな出来高が見られます。

仮想通貨大国とも騒がれていた日本ですが、グラフが突出している部分の出来高を見ても少額で、ユーザー層が20代30代と比較的若いこともあってか、ほんの一部の大口が少し触っただけのような印象をうけます。

米国

やはり最大の出来高を形成しているのは、「BTC / 米ドル」です。

全体像に近似しており、他国の出来高を牽引するように推移しています。

出来高のピークは、2017年12月9日で約1千2百万ドルで、全体のOTC需要のうち約10%を米国が占める形となっています。

中国

昨年の秋頃より、仮想通貨取引所の一斉停止がありOTC需要が騒がれていましたが、実際の数字はどうなのか気になるところです。2017年2月25日にOTC取引の出来高が急騰しており、丁度2月には中国の三大取引所が取引を一時停止が発表されました。また、2017年9月にも出来高が急騰しており、同様に中国の三大取引所が取引の停止をしたことにより、OTC取引の需要が高まったと考えられます。

しかし、中国では対面取引の際に「Bitkan」と呼ばれるOTCプラットフォームが人気を呼んでいたが、2017年9月上旬にサービスを停止しています。Bitkanは、サービスを開始して1カ月足らずで、1100万ドルの取引があったとのことで、これはLocalbitcoinsでも100万ドルを超える取引量というのは、過去を遡っても数件ほどしかなく、如何に莫大な取引量と人気を誇っていたかがわかります。

ベネズエラ

年内にインフレ率100万%に到達すると言われている同国では、自国通貨であるボリバル・フエルテの信用はもはや地の底についています。同国は、ニコラス・マドゥロが率先して石油を担保にしたCBDC「ペトロ」を発行しています。依然として、国民からの仮想通貨の支持が強く、なかでもBTCとDASHへの人気が高くなっています。

また、ベネズエラのOTC需要はとどまる事を知らず、常に出来高の最高額を更新しています。下記画像は、現在のインフレ率と今後5年を見通したものですが、インフレ率とOTC出来高が非常に近似しています。

今回は、筆者が気になった国のみを一部ピックアップして紹介させて頂きました。OTC需要は、今後も増えていくことが市場でも示唆されており、マーケットには出てこない、AML目的のOTC取引も多く存在します。

当メディアでは、OTC取引について引き続き追っていきたいと思います。

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今井 涼二

今井 涼二

2015年より暗号通貨を追及中。2018年からは大麻産業の動向も同時に追いかけています。CoinPicksでは「仮想通貨の価値」をテーマに一歩踏み込んだ情報を配信していきたいと思います。

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