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仮想通貨は世界共通通貨になりえるのか

こちらの記事は仮想通貨界隈の重要なことをみんなで考えてコメントを共有するコーナーです。正解はありません。大事なのは問題について考え、自分の意見を持つことです。日々の「インプット」ばかりではなく「アウトプット」の場として活用してください。

世界は全部で196ヶ国存在しています。
その国々で使用されている法定通貨は全部で約160種類ほどあると言われています。

この各国各々の通貨を、ビットコインなどの仮想通貨が代替し普及すれば、事実上「世界共通通貨」として便利になるのではないかという話があるので、CoinPicksでは「世界共通通貨」のメリットとデメリットについて掘り下げた後に、ビットコインなどの仮想通貨がその立ち位置になる可能性についてみんなで考えていきたいと思います。

 

仮想通貨が世界共通通貨になり得る可能性

 

世界最初の共通通貨について


まずはじめに、世界共通通貨とまでは言わないが、実際に同様のコンセプトで共通通貨という概念を実行しているところがあります。

誰もがよく知る欧州連合で用いられている、「ユーロ (EUR)」です。

ユーロはヨーロッパの25カ国で使用されており、199911日に決済用仮想通貨として導入され、導入時点では現金のユーロは存在していませんでした。
それから3年後の200211日に現金通貨としてのユーロが発足されました。
ユーロ発足の理由は、ブレトン・ウッズ体制の崩壊によって為替相場が不安定となり、貿易に多大な影響を及ぼしていた現状から抜け出すためでした。
しかし、この世界初の共通通貨の発足は、ソブリン危機 (1) を機に、その性質を世に知らしめました。

1 ソブリン危機:200910月ギリシャ政権交代をきっかけに、国家財政の粉飾決算の暴露から始まる経済危機の連鎖である。

 

共通通貨導入のメリット


では、欧州連合のユーロから学ぶ共通通貨のメリットとは何でしょうか。
このメリットというのは、経済的に弱い国と強い国で双方の視点から考える必要があります。

経済弱国

通常、経済の弱い国では、何か問題があると通貨の信用が極端に下がります。
例えば、ギリシャやマレーシアのように債務の偽り(借金を実際よりも少なく公表)などが発覚すると、その国の通貨は売られて価値がどんどん下がっていきます。
通貨の価値が下がるから、海外から物を輸入する際に今まで以上に多くの金額の支払いが必要になります。
そうして輸入された物が消費者に渡る際には、さらに多くの金額の支払いになる物価高になります。

わかりやすく日本円で説明すると、今まで100円で飲めていたコーヒーも、上記のようにお金の価値がなくなっていくと、100円が100円の価値を維持できずに90円、80円というように価値が下がります。
そうすると1杯のコーヒーを飲むのに、100円玉を出しても飲めないということです。

しかし、共通通貨を導入することで、単体国の経済や財政に何か問題があったとしても、ユーロという通貨の価値の源泉は加盟国全体(経済が強い国と弱い国を含める)の経済状況や信用によって成り立ちます。

よって、経済が弱い国からすると安定した価格を維持できるというメリットがあります。

経済強国

通常、経済の強い国では、通貨の信用が高く人気があることから価値が上がっていき通貨高になります。
通貨の価値が上がるから、海外に物を輸出する際の、輸出企業の収益が減り、結果国としても大きな損失に繋がります。

わかりやすく日本円で説明すると、日本現在の為替は1ドル110円です。
例えば、日本の輸出企業が国内で製造した車を100万円で米国に売りたい場合、1ドル110円なので、9090ドルで販売する必要があります。
輸出企業は、その9090ドルを円に変えて100万円で販売ができたことになります。

しかし、経済が強く国の通貨の価値が上がり1ドル100円になったとしましょう。
米国での車の販売価格は9090ドルのままです。
輸出企業が9090ドルを1ドル100円で円に変えると、909千円で販売したことになります。
1台あたり約91千円の損失です。
非常に大きな金額ですね。

しかし、共通通貨を導入することで、ユーロという通貨の価値の源泉は加盟国全体(経済が強い国と弱い国を含める)の経済状況や信用によって成り立ちます。
すると、経済の強い国でも自国で通貨を持つよりも、通貨の価値が下がり輸出企業が利益を維持でき、国としても潤います。

 

共通通貨導入のデメリット


では、欧州連合のユーロから学ぶ共通通貨のデメリットとは何でしょうか。
このデメリットもまた、経済的に弱い国と強い国で双方の視点から考える必要があります。

経済弱国

通常、経済の弱い国では、観光産業や製造業などが自国の通貨の低さを活かして稼いでいました。
よく通貨の価値が低い発展途上国では、コストが安いことや物価が安いことを理由に、先進国から人気を集めています。
しかしユーロのような共通通貨の導入により、通貨価値が上がると海外からみてメリットが少なくなり、観光産業や製造業が衰退してしまいます。

経済強国

通常、経済の強い国が財政危機に陥る可能性は低いが、同じ共通通貨を導入している国が財政が危機に陥ると、自国の財政は健全でも通貨の価値が必要以上に下がり、逆に通貨の価値を上げて守るために、財政危機に陥った国の資金的援助が必要になる可能性があることです。

つまり、共通通貨を導入するということは、何かしらの問題が持ち上がった時、連帯責任のようなことが必要になるということです。

 

世界共通通貨のジレンマ


上記のように共通通貨にはメリットとデメリットが存在し、全部で4つの側面があることがわかりました。
しかし、それ以上に全体の問題として知っておかなければいけないことがあるので、紹介したいと思います。
実際にユーロが導入されて間もなく、一方では「ユーロの価値を下げたい」もう一方では、「ユーロの価値を上げたい」といったように、国ごとの経済情勢が異なっているからこその、意見の不一致とジレンマがありました。
しかし、金融政策は通貨が統一されている以上、単一の政策しか行うことができず、どちらかの要望にしか答えることができません。

分かりやすく説明すると、経済成長率が5%を超えていたアイルランドと、ほぼ0%のスペインやポルトガルの経済状況に、均衡をもたらす経済政策の必要性が出てきます。
このような状況で従来では、アイルランドでは加熱した経済を落ち着かせるために、金利の引き上げや通貨供給量の引き締めといった政策が必要になる一方で、スペインやポルトガルに対しては、お金の循環を高めて成長率を上げていくために金利の引き下げや金融緩和が必要になります。
しかし単一の金融政策では、このような双方の意見を反映させるような政策が難しいということです。

ここに共通通貨のジレンマが存在しているのです。

 

仮想通貨が世界共通通貨になり得る可能性


では、冒頭に戻りましょう。

ビットコインなどの仮想通貨が世界共通通貨としてなり得る可能性はあるのでしょうか。
皆様の意見をお待ちしています。

意見やコメントはこちらの記事または、Twitterなどでも受け付けています。

CoinPicksサロンでは筆者の意見を掲載しています。

 

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カテゴリー:みんなで考える仮想通貨のあれこれ

タグ:

今井 涼二

2015年より暗号通貨の動向を追い続け、非中央集権からなる未来に心を奪われ没頭。ビットコインの技術動向を追いながらトレーダーとしての生活。その中で海外情報の重要性とその量からなる、情報の多さにコミュニティーを作り共有を始めたのがCoinPicksの始まりであり、約1ヶ月で450人が集まる。そこから今回より内容の濃いコミュニティーを作りたいということで「海外の仮想通貨情報を配信」を柱にオンラインサロンを立ち上げました。