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第5回 国家通貨の発行へ「トルコ編」

▼第5国家通貨の発行へ「トルコ編」


トルコ共和国は東ヨーロッパと西アジアにまたがる国で、首都はアンカラ、約7500万人が暮らし、イスラム信者が大部分を占めるEU非加盟国です。
国民の平均年齢は約30歳といわれており、若い世代が充実していることは経済面でも大きなプラスとなっています。
しかしながら2016年は大規模なテロやクーデター未遂事件などが相次ぎ、観光業を中心に大きな打撃を受けました。

また、現在トルコの通貨である「リラ」は大きな下落局面を迎えており、トルコ銀行を含む、その他の銀行の株式も数年振りに安値で取引されています。
エルドアン大統領は、この状況にも関わらず経済成長を優先し、市場に約340億ドル (3.7兆円) もの資金を投入しするという行動に出ています。
市場はインフレに向かい、通貨の価値は下がり「お金とは何か」ということを再度考えさせられます。


▼トルコの国家通貨「Turkcoin」とは…


そんな状況であっても、トルコ政府は独自の仮想通貨「Turkcoin」の発行を検討しています。
メフメット・シムシェック (Mehmet Simsek) 副首相が27日に注目すべき内容を明かしました。
同氏は、「政府は国家主導の仮想通貨の立ち上げに向けた取り組みを開始する」と述べました。
ちなみに、メフメット・シムシェック副首相は、元ゴールドマンサックスで働いていました。

また、元産業大臣のアフメト・ケナン・タンリクル (Ahmet Kenan Tanrikulu )氏は、Turkcoinの発行を提案しており、下記のように述べています。

「ブロックチェーンデータベースのインフラストラクチャ (基盤) を作成する必要があります。
世界には約1,400の仮想通貨があり、多くの国で使用されています。
我々は、ソブリン・ファンド (1) の力を借りて仮想通貨を発行することができます。
需要が存在するからこそ、独自の仮想通貨を発行してリリースする必要があります。
それらの通貨の発行に反対することは無意味です」

 

*1 ソブリン・ファンド:トルコ航空、イスタンブール証券取引所、トルコテレコム、国営宝くじ、ジラート銀行


技術的な詳細は未だ不明ですが、
Turkcoinは資産担保証券のトークン化を目指すと述べており、これは既存のどの仮想通貨よりもリスクが低いと主張しています。
確かに、イスラム信者の多いトルコでは、イスラム金融に基づき「利子の授受」、「投機的取引」、「不確実な取引(価格や数量などが不確実)」などが禁止になっています。
よって、仮想通貨の取引は投機的な性質を持っていることから、政府による管理を欠くことなどの理由から、イスラム教に「適さない」と言われており、トルコ政府はビットコインを含む仮想通貨に対して厳しい立場を取っていました。

しかし、何らかの担保であれば仮想通貨として発行しそれを保有できるということです。
最近では、イスラム経済圏に登場した「OneGram」という通貨が存在し、金を裏付けにすることでイスラム圏での取引を可能にしています。
また、ビットコインへの取引も容認の可能性が示唆されており、イスラム経済圏の信者である約18億人からのアクセスが見込めるかもしれません。

Turkcoinに関しては、多くのことが不透明で実際の発行には、まだ時間がかかりそうです。

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  1. 2018年 6月 21日
今井 涼二

今井 涼二

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