第10回 国家通貨の発行へ「ロシア編」

さて、今回は第10回ということでロシアの国家通貨 (CBDC) について執筆しました。
ずいぶん前から、CryptoRubleについての情報が流れており、どこまで開発等が進んでいるか楽しみに調べていました。
それではご覧ください。

第10回 国家通貨の発行へ「ロシア編」

 

▼ロシアとは…


世界最大の面積を誇るロシア連邦には、約1億4千万人が暮らしており、過去何度も原油価格の影響を受けてきた国でもあります。

原油といえばサウジアラビアやベネズエラという名前をよく聞くかと思いますが、ロシアは原油生産量 (*1) でサウジアラビアに次いで2位を誇ります。

*1 原油生産量:原油には生産量と埋蔵量という指標があり、埋蔵量1位はベネズエラで、ロシアは6位になる。生産量に関しては上記の通りになる。埋蔵量は埋まっている量、生産量は掘り出している量と考えてよい。

ロシアは、米国の経済制裁の対象となっており、ロシアと米国の関係悪化に拍車がかかっています。
また、この経済制裁がロシアの国家通貨 (CBDC) への発行の動機となっています。

 

▼ロシアの仮想通貨規制状況


国内の最新の規制状況は、2018年7月までに「デジタル金融資産関連」に仮想通貨に関する法規制をまとめる方向性で動いているが、ICOに関しては、中央銀行であるロシア銀行と財務省との間で意見が対立しています。

中央銀行は禁止の方向性で話を進めており、市民の積極的な投機の可能性について懸念を抱いています。
財務省は、規制の方向性で話を進めており、仮想通貨は認可された取引所でのみ取引を可能としており、それ以外の取引は国内法定通貨であるルーブルの国外流出を懸念しています。

実際のユーザーに対する仮想通貨の規制状況に関しては、明確な枠組みは現在のところ定まっておらず、事実上合法とされています。

ロシアでのマイニング状況に関しては、上述したように天然資源が豊富な為、電気料金は1kwあたり約1.44円と非常に安く、寒冷地によるマイニングはコスト的に優位となる為、国外からも注目されており、中国やヨーロッパなどからのマイニング事業の開業申請が、40件以上となっているようです。

ちなみに日本の基本的な電気料金は、個人契約で1kwあたり約25円、法人契約で1kwあたり約17円程になっています。

 

▼CryptoRubleとは…


2017年10月にロシアのプーチン大統領は、国家通貨であるCryptoRuble (クリプトルーブル) の発行を指示しました。

CryptoRubleには、マイニングという概念がないようです。
あらかじめ決められた量を発行しプライベートで管理することを想定しているようです。
そしてCryptoRubleは、法定通貨のルーブルと交換可能で、おそらく1:1になるのだと思われます。
交換する際に、CryptoRubleの入手経路が証明できないものは課税されるそうです。

最終的に、中央銀行及び財務省は法定仮想通貨の発行は急ぐ必要はないという結論に至っており、発行は2019年の見通しとなっています。

 

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今井 涼二

今井 涼二

2015年より暗号通貨を追及中。2018年からは大麻産業の動向も同時に追いかけています。CoinPicksでは「仮想通貨の価値」をテーマに一歩踏み込んだ情報を配信していきたいと思います。

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