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BEAMとは

MimbleWimbleを採用しているオープンソースプロジェクトBEAMと匿名通貨の代表であるMoneroやZcashとの比較についての解説と、BEAM自体のスペックとそのディストリビューション(流通設計)について触れています。ディストリビューションに関してはICOなしプレマインなしとかなり評価できるプロジェクトと言えます。


BEAMとは

BEAMとはMimbleWimbleに基づいたオープンソースプロジェクト。

MimbleWimble(以下よりMWに略)は元々ビットコインのスケーリングやFungibilityについて活発な議論がなされているときに提案されたものです。しかもこの開発者は匿名で、ビットコイン開発者のIRCチャンネルにログインし、MWに関するホワイトペーパーへのTorリンクを貼り付けて消えました。

MWはトランザクションの秘匿化とスケーラビリティを両立させられる可能性があるという点で注目されています。

2016年秋頃にBTCNでも取り上げられています。MWについての詳細はすでに下記BTCNも含め既知であるため割愛させて頂きます。

https://btcnews.jp/mimblewimble-by-andrew-poelstra/

このMWという技術を初めて採用して2019年1月3日にローンチしたのが「BEAM」というプロジェクトです。(厳密にはGrinというプロジェクトもMWを採用しているが今回はBEAMのみに焦点を当てます。)

MWを採用しているBEAMはもちろん秘匿化に特化したプロジェクトです。しかし、秘匿といえばMoneroやZcashといったプロジェクトもあります。

いったいどこに違いがあるのでしょうか?

それぞれの特徴を整理してみたいと思います。

Monero

Moneroは、Confidential Transactions(*1)とRing Signatures(リング署名)(*2)とStealth Addresses(ステルスアドレス)(*3)を使用して機密性を確保しています。

*1 Confidential Transactions:準同型暗号という方法を用いて取引量を取引関係者のみ知ることができるような仕組みです。

*2 リング署名:自信の送信アドレスとその他の関係のない送信アドレスを混ぜ合わせて、一つの送信アドレスを作り、署名自体も複数の秘密鍵を混ぜて作り個人の特定をできなくしている秘匿方法です。

*3 ステルスアドレス:ワンタイムアドレスと呼ばれる一定の時間に一度の取引きだけに有効になるアドレスを生成して取引することで取引履歴が第三者に分からないようになっています。

秘匿に関する評価は高いもののリング署名の使用により、追加のデータが各トランザクションに添付されることでブロックチェーンのサイズが大幅に増加します。2018年10月時点では、Moneroのブロックチェーンサイズは約48GBとなっています。

トランザクションサイズの問題を解決するために「Bullet proof」と呼ばれる改善案が導入されました。これによってトランザクションサイズが80%程改善されたのですが、それでもビットコインのトランザクションの5倍ほど大きいのが現状です。

Zcash

Zcashはzk-SNARKを採用しており、これは非常に高度な形式のゼロ知識暗号化方式です。zk-SNARKでは、ブロックチェーン上のすべての取引金額、入力、および出力は完全に隠されています。ただし、Zcashのトランザクションはデフォルトではプライベートではありません。つまりトランザクションを秘匿化したい場合には手動でプライベートにしないといけません。

zk-SNARKの作成は計算量が多く、プライベートトランザクションを作成するのに通常のPCで1分から3分程必要になります。ほとんどのユーザーはそれらを有効にしないため、ネットワーク全体のプライバシーが損なわれます。2018年10月時点では、Zcashネットワーク内のプライベートトランザクションの割合は1%以下なのです。

トランザクションサイズはビットコインの9倍なっており、スケーラビリティの観点からは好ましいとは言えないでしょう。

BEAM

MWにはいわゆる「アドレス」というものがなく、ユーザー自身が保有するUTXOに紐付けられた秘密鍵を所有しています。

MWを採用しているBEAMには、取引を秘匿にするか否かなどの選択肢はなく、仕組み上、トランザクションそのものが秘匿化しています。さらにDandelion(ダンデライオン)という仕組みを用いて悪意のあるノードからのトランザクション解析も防いでいます。これは匿名性を大幅に向上させるネットワークポリシーです。

Dandelionについては後日別途記事にする為、ここでは割愛させて頂きます。

MWではCut-through(カットスルー)という仕組みによって、トランザクションのサイズを非常に小さくできるとのことです。

カットスルーはUTXOのすべての中間取引を削除してしまうようです。これによってBEAMのブロックチェーンサイズはビットコインの約30%程まで小さくなるようです。

 

スペックと流通設計

BEAMのスペックについて下記に記載します。

  • マイニングアルゴリズム:Equihash
  • ブロック生成時間:1分
  • ブロックあたりのトランザクション:約1000個
  • ブロックサイズ:1MB
  • Difficulty:1440ブロック(約24時間)

最初の1年間のマイナーに対するブロックリワードは1ブロックあたり80BEAM。2年目から5年目のブロックリワードは1ブロックあたり40BEAMになります。6年目には25BEAMの報酬が与えられ、その後129年まで4年ごとに半減期を迎えます。そして133年以降はBEAMの放出が停止します。

それとは別に最初の5年間のみ、新規ブロックが生成される度に、Treasuryと呼ばれる場所にBEAMが新規発行されます。1年目は1ブロックあたり20BEAMが発行され、それ以降は1ブロックあたり10BEAMが発行されることとなっています。

BEAMの発行スケジュールによると1年後に52,560,000BEAM, 2年後に78,840,000BEAM, 3年後に105,120,00BEAMが発行されていることになります。

上記のTreasuryに発行されたBEAMは四半期ごとに下記のように分配されます。

  • 投資家:40%
  • コアチーム:40%
  • BEAMファンデーション:20%

マイニングリワードの20%が一定期間Foundationに配分され、最終的に総供給量の12%がFoundationの取り分となります。

BEAMプロジェクトの流通設計にも注目されている理由があります。

重要視されるトークン自体のトークンディストリビューションはプレマインが全くありません。つまりICOもしていなければ運営側が初期状態で保有しているトークンも無いと言うことです。

2019年1月3日からのマイナーによるブロックリワードからが初めてのトークン流通となるわけです。これ以上ない公平性を実現したトークンローンチと言えるでしょう。

現在HOTBITという取引所でのみ上場&売買がされており下記URLにて確認することができます。

https://www.hotbit.io

BEAMの日本公式アカウントも立ち上がっていました。

 

まとめ

MWという興味深い仕組みを採用しているがゆえに、完成度の高い秘匿システムとMoneroやZcash以上のスケーラビリティを持ち合わせている点で今後の動向にも注目が集まります。

また、トークンディストリビューションに関しても世間の評価を集めており、プレマインなし、ICOなし、エアドロップもなしと公平性を意識したローンチには感心するばかりです。

「プライバシー」に関しては、常に一定の注目が集まりその度に、MoneroやZcashなどの秘匿プロジェクトの名前が上がっていました。2019年は間違いなくMWを採用しているBEAMプロジェクトに一定の感心が集まることでしょう。

 

参考
https://github.com/BeamMW/beam/wiki
https://medium.com/beam-mw/
https://medium.com/beam-mw

 

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  • 掲示板

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などなど…
今後も学習項目は増えていきます。

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  1. Mimblewimbleについて日本語で理解する

  2. 仮想通貨「BEAM」の2019年ロードマップを日本語で公開

  3. Grin Future-Technology

今井 涼二

今井 涼二

CoinPicks Admin // CoinPicks Lab Admin // CoinPost専属ライター

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