ブロックチェーンにおける2種類のガバナンスとは?

ブロックチェーンにおける2種類のガバナンスとは?
オフチェーンガバナンスのコードのアップデートには、マイナー等の自発的なソフトウェアのダウンロードが必要になります。オンチェーンガバナンスのコードのアップデートには、決定されたコードが自動的に採用される仕組みになっています。


ブロックチェーンのガバナンスにはいくつか捉え方がありますが、ここでは「ブロックチェーンの運営に関わる意思決定を、誰がどのように行うか?」としたいと思います。例えば「プロトコルのアップデートを行う場合に、どのような手順が必要になるか?」がその例です。

Off-chain governance(オフチェーンガバナンス)

BitcoinやEthereumでバージョンアップがあった場合、まずGitHub等で議論が行われ、テストネットで検証が行われ、その後、メインネット版がローンチされます。その後、そのバージョンに賛成するマイナーやノード運営者がソフトウェアの更新を行い、ネットワークのアップデートが完了します。

ここで注意していただきたいのは、コードのアップデートには「マイナー等の自発的なソフトウェアのダウンロードが必要である」という点です。Githubで技術者が議論を尽くし、且つコインホルダーの大多数が新しいバージョンに賛成しているように見えたとしても、コインホルダーの投票によってネットワークのアップデートが決定されるわけではありません。実際BTCやETHのホルダーにはガバナンスに対する直接な影響力がありません。プロトコルの更新には必ずノード運営者の自発的な決定が必要です。故にプロトコルのアップデートのハードルが高いとも言えます。

厳密にいうと、Ethereumの場合、マイナーはブロックガスリミットというパラメータを直接、投票によって操作することができます。これは自動的に決定され、ネットワーク全体がそれに従うことになるので、ある意味特異なパラメータと言えます。ブロックガスリミットは、ブロックサイズのようなものです。ブロックの採掘に成功したマイナーが、ブロックガスリミットを上げるか下げるかを投票し、1/1024ずつ上下する仕様になっています。

過去Bitcoin界隈で激論が交わされたのがブロックサイズ引き上げの是非であったことを考えると、ブロックサイズに相当するブロックガスリミットがマイナーの投票によって自動的に変動するEthereumのシステムは面白いのではないでしょうか。

On-chain governance(オンチェーンガバナンス)

オンチェーンガバナンスは、プロトコルアップデートの際にハードフォークは必要なく、投票等によって決定されたコードが自動的に採用される仕組みになっています。つまり、ノード運営者の自発的なソフトウェアのダウンロードが必要ありません。

オンチェーンガバナンスはイメージしづらいかもしれませんが、投票によってスーパーノードが決定されるDPoSを想像して頂けると分かるかもしれません。つまりコインホルダーが投票し、既定の割合を超えたものに関しては自動的に採用される仕組みです。

ハードフォークを危険視し、ハードフォークが必要のない自律的でフレキシブルなネットワークのアップデートを目指すプロジェクトはオンチェーンガバナンスを採用しています。例えばCloud3.0を標榜するDfinityはオンチェーンガバナンスを採用するとしており、コードが必要に応じてアップデートされる仕組みになっています。

実際ハードフォークという言葉にネガティブな印象を持っている人は多いと思います。ただし、ガバナンスの点に注目するとオンチェーンガバナンスにも大きな問題がいくつかあります。

フレキシブルであるといえば聞こえは良いですが、ノード運営者の意識的な意思決定が必要なくなります。つまり「何もしなくてもソフトウェアを走らせていれば勝手にアップデートされる状態」です。これはオフチェーンガバナンスの場合とは逆に「アップデートに反対する人が積極的なアクションを起こさなければならない」ということです。

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